最終更新日:2018/12/20
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私がいままで楽譜を制作してきた中で発見した、音符入力の際のちょっとしたテクニックについてまとめました。
1. よく出るフレーズの入力回数を減らす
写真のようなフレーズ、曲のジャンルにもよると思いますが、よく出てきます。
これ、3種類の音符を使用していて、いざ入力するとなると結構面倒です。
というわけで、できるだけ簡単にこのフレーズを入力する方法を紹介します。
まず、8分音符で全ての音を入力します。後から付け足すのは少し手間がかかるので、全ての音をここで入力します。
続いて、1番左の音符を選択した状態で「.」キーを押し、付点8分音符に変更します。すると、
左から2番目の音符が追いやられて、自動的に16分音符に変わります。
最後に、16分音符を選択した状態で「+」キーを押し、タイを入力して完了です。
もちろん、音の長さが長いものでも短いものでも、同様に作成できます。
普通に左から入力していくより、音符の変更回数が少ないので、ミスも少なくより早く入力できるんじゃないかな?と思います。
2. タイの入力回数を減らす
タイの入力って結構面倒ですよね?同じ音符を2回入力して、それをタイで繋がないといけないので、普通の音符入力に比べて2倍以上の手間がかかります。そんなタイの入力を、ちょっとだけ楽にする方法を紹介します。
2-1.タイの入力の基本操作
まず、タイでつなぐ音符を入力します。
そして、タイの左側の音符を選択し、「+」キー、あるいは「タイボタン」でタイを入力します。
これを全ての符頭(たま)に繰り返して完成です。
2-2.一般的なタイの入力回数を減らす
上述のように、ひとつひとつの符頭(たま)にタイを入力してもいいですが、タイを何回も入力しているとだんだんと面倒になってきます。
そんなときは、
まず音符の符幹(ぼう)を選択して、
「+」キーを押せば、一発で全てのタイを入力できます。
これでちょっとだけタイの入力が楽になりました。
2-3.小節をまたぐタイの入力回数を減らす
小節線をまたぐタイの場合、「+」キーや「タイボタン」を使わずにタイを入力できます。
まず小節線の左側の音符を入力し、
その音符を、小節線を超えてしまう長さの音符に変更します。
上の画像の場合、8分音符より長い音符にすればOKです。
今回は、「6」キーを押して2分音符に変更してみます。すると、
小節線をまたいだ2分音符相当の長さの音符が生成され、このときにタイが自動で生成されます。最後に、
小節線の右側の音符の長さを必要に応じて変更すれば、完成です。
3. 範囲選択を活用する
範囲選択は、上の写真のように、特定の範囲を選択した状態にすることです。
私が今作った言葉なので、正式な名称ではないですが…。
まずは、基本的なことから説明します。
3-1.範囲選択の基本操作
範囲選択のやり方は、まず左端の音符をクリックし、
Shiftキーを押した状態で右端の音符をクリックすればOKです。
左端と右端の音符を同じにすることも可能です。
「Ctrl + A」キーで全範囲を選択することもできます。
この範囲選択の一般的な使い方としては、カット、コピー、デリートなどが多いと思います。
しかし、このソフトでは、それ以外にも便利な使い方があります。
3-2.線パレット
「パレット」の中の「線」の項目が対象です。
例えば、一つの音符を選択した状態でクレッシェンドをダブルクリックもしくはドラッグ&ドロップすると、
その音符から小節の終わりまでの長さのクレッシェンドが入力されます。
では、あらかじめ範囲選択された状態でクレッシェンドをダブルクリックするとどうなるでしょう。
こんな感じに、範囲選択された部分と同じ長さのクレッシェンドが入力されます。
クレッシェンドに限らず、「線」の項目にある全てのパーツに対して同様の操作ができます。
3-3.アーティキュレーションと装飾
「パレット」の中の「アーティキュレーションと装飾」の項目が対象です。
あらかじめ範囲選択された状態で、スタッカートをダブルクリックすると、
こんな感じに、範囲選択された部分の全ての音符にスタッカートが入力されます。
スタッカート以外でも使用できますが、スタッカートが一番使用頻度が高いと思います。
また、ショートカットキーが設定されているものに限りますが、次のような使い方もあります。
スタッカートは「Shift + S」で入力できますが、もう一度「Shift + S」を押すと、スタッカートを外すことができます。
これは、範囲選択を利用している場合も同様で、選択されている部分のスタッカートを一気に付け外しすることが可能です。
3-4.音符の向きを確認する
音符入力からは少しそれますが、この範囲選択は、浄書の際に、複数のパートが入り混じった楽譜の音符の向きを確認するのに最適です。
この画像を見てもらえば分かる通り、musescoreでは声部ごとに音符を選択したときの色が異なります。
つまり、同じ方向に向かなければならない音符が同じ色で表されるので、向きの確認が非常に楽になります。
実際に浄書を行う際は、「Ctrl + A」で全範囲を選択した状態で確認を行いましょう。
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